和歌山県 專福寺の報恩講

 和歌山県を南北に走る阪和自動車道、その阪和自動車道の御坊南
インターをおりて、さらに南へ約10キロメートル、和歌山県日高郡印南
町印南原に、静かに專福寺が佇んでいました。
 

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 專福寺は昭和59年入学の清水光宣さんが住職を、昭和60年入学の
清水清子さんが坊守をつとめるお寺です。これはすごいご縁だと思うの
ですが、坊守の清水清子さんは、もともと角坊日曜学校の生徒で、角坊
日曜学校が楽しくて仕方がなかったと語ってくれました。そして、大に
入学、たまたま宗育部に入り、角坊日曜学校に配属、そこで清水光宣さ
んとご縁があって、京都の在家から和歌山の日高郡印南町に嫁ぎ、專
福寺の坊守さんになられました。このお話を聞いて、壮大なご縁の不思
さを感じました。

 平成27年1月17日(土)、その專福寺で報恩講がお勤めされました。駐
車場から石段を上がると、右に庫裡、左に鐘楼を見上げ、鐘楼の下に
は親鸞聖人のご家族の旅姿の石像が、花とともに美しく展開されていま
た。そして、その奥の本堂は報恩講のはじまりを待っていました。

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 午前10時、報恩講のお勤めがはじまりました。大きく開いたお扉が
本堂の内陣と外陣の一体感を演出し、本堂全体に正信偈が響きまし
た。この地域ではほんの20年前まで、人が亡くなられると、みんなで
火葬をされていました。松の木を切り、それを組み、山焼き、「野辺
くり」をされたそうです。「野辺おくり」は時間がかかるので、その間み
んなでお酒を飲み、亡くなられた方を偲び、その周りでいろいなお
話をされたということでした。

 亡くなられた方を「みんなで大切にお浄土におくる」、そして、みんな
でいのちの大切さを味わう、專福寺の報恩講の正信偈には、この地域
の伝統と歴史と温かさがありました。

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 報恩講のご法話の講師は、清水光宣さんの同期、昭和59年入学の
岐阜の横山秀樹師でした。横山秀樹師は昨年、清水光宣さんの紹介
で入会いただきお遇いしたいと思っていたのですが、まさか和歌山で
お遇いできると思わず、突然の本当にうれしい出遇いでした。でも、私
以上に驚かれたのが横山秀樹師ではないかと思います。突然にご迷
惑をかけてすみません。

 横山秀樹師の1回目のご法話は、ご自分の父のお話を例話に上げて、
人間の煩悩について、ご縁の不思議さ大切さ、ご縁の味わい方、さらに
はお念仏の意味について力強く語られました。

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 お昼は当番の仏教婦人会の方々が一生懸命つくられた「おとき」をお
いしく頂きました。本堂で「おとき」を食べながらみなさんの会話もはず
でいました。これだけの人数の「おとき」を用意するのは本当に大変
だったと思います。ありがとうございました。
 そして、本堂には和歌山自慢のみかんと、炭火の木の大火鉢が味わ
い深く「おとき」を彩ってくれました。

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 午後1時、報恩講の午後のお勤めがはじまりました。午後のお勤めは
「紀州雅之会」の楽人さんたちも参加され、演奏される雅楽が報恩講の
お勤めに、荘厳さと優美さを内陣から彩りました。「紀州雅之会」は雅楽
に興味のある有志で構成されていて、現在はご門徒5名、僧侶5名で活
動されています。

 喚鐘にはじまり、「紀州雅之会」の奏楽とともに本堂が彩られ、焼香の
香りが本堂を漂う中、報恩講の正信偈が專福寺の本堂から印南原の
谷にがります。ご門徒の方々も一生懸命お勤めされていました。
 住職・清水光宣さんの素朴で明るい和歌山弁の挨拶も、普段のご門
徒との温かい親近感を感じさせてくれました。

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 横山秀樹師の午後のご法話は、子どもを道ずれに自死された
お母さんのお話を例話に、阿弥陀様の本願、さらには、救いに至る
までを分かりやすく展開されました。

 法話はどうしても死んだらお浄土に生まれるという「ハンドル」の話が
多いのですが、できるだけ聞いてる方が生きるエネルギーとなるような
「エンジン」の話をしたいと思っていますと、横山秀樹師はあとで語って
くれました。これには私も頷きました。

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 これは芳浦 淳さんの時にも感じた事ですが、本当に宗育部というの
は不思議なクラブです。清水光宣さんも清子さんも1回しかお遇いして
いないのに、もう何十年来の先輩・後輩のように接することができまし
た。ましてや横山秀樹さんに至ってははじめて遇ったのに、すぐに打ち
とけることができました。本当に計り知れない不思議なご縁と心から感
謝しています。そのご縁となった專福寺の報恩講は、温かさといのちの
大切さを感じる良い報恩講でした。

 住職さん、坊守さん、寺族のみなさん、横山秀樹さんありがとうござい
ました。そして、多くのご門徒のみなさんありがとうございました。

                              真宗ネットワーク50
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